2声のインヴェンション 第11番 ト短調 BWV 782は、J.S.バッハが1720年頃に作曲した15曲の2声インヴェンション集の一曲です。ト短調特有の緊張感を反映した落ち着きのない探求的な性格を持ち、曲集の中でも最も劇的で引き込まれる作品の一つです。
8分音符と16分音符を組み合わせた特徴的なリズムパターンが絶え間ない動揺と推進力を生み出します。バッハはこの動機を緊密な模倣的導入と頻繁な転調によって展開し、冒頭から終結まで劇的な勢いを持続させる対位法的な緊密さを作り上げています。声部の導入間隔が近いことが、切迫感と音楽的対話の緊張をさらに高めています。
リズムの正確さを保ちながら表情豊かなフレーズを形作るという、価値ある課題を提示する作品です。模倣的な楽句と和声的な緊張の瞬間の間の素早い切り替えを、各声部の独自の性格を保ちつつ処理する能力が求められます。厳格な2声対位法の枠組みの中で音楽的な強度と劇的な表現を持続させる優れた学習素材です。
作曲年
1720
カタログ番号
BWV 782
出典
パブリックドメイン