2声のインヴェンション 第4番 ニ短調 BWV 775は、J.S.バッハが1720年頃に作曲した15曲の2声インヴェンション集の一曲です。力強く角張った主題がニ短調の緊張感を鮮やかに打ち出す、劇的で情熱的な性格を持つ作品です。
冒頭の動機は付点リズムと急速な16分音符の走句が特徴的で、切迫感と推進力に満ちています。バッハはこの主題を模倣や転回によって巧みに展開し、2つの声部の間に緊密な対話を織り上げています。演奏には技術的な正確さと表現力の両方が求められます。
短調ならではの暗く情熱的な色彩が、同じ曲集の長調の作品とは対照的な魅力を放っています。リズムの推進力を維持する力、急速な走句での明瞭なアーティキュレーション、そして2声の対位法的な独立性のバランスを学ぶ上で、優れた教材であると同時に、演奏会でも映える魅力的な小品です。
作曲年
1720
カタログ番号
BWV 775
出典
パブリックドメイン