平均律クラヴィーア曲集第1巻の第13番フーガは、嬰ヘ長調で書かれた繊細で優美な3声のフーガです。穏やかで牧歌的な雰囲気を持ち、バッハの抒情的な一面が表れた作品として親しまれています。
嬰ヘ長調の温かく柔らかな響きと、3声部が優雅に絡み合う対位法が聴きどころです。主題は穏やかな性格で、歌うような旋律線が特徴的です。フーガ全体を通じて落ち着いた雰囲気が漂い、内省的な美しさを感じられます。
6つのシャープを持つ嬰ヘ長調は黒鍵が多いですが、手になじみやすい調性です。12/16拍子の流れるようなリズムを活かし、歌うように演奏しましょう。声部間のバランスを取りながら、穏やかな表情を大切にすることがポイントです。
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