「小川の子守歌」(Des Baches Wiegenlied)は、シューベルトの歌曲集《美しき水車小屋の娘》D.795の第20曲にして最終曲で、1823年にヴィルヘルム・ミュラーの詩に基づいて作曲されました。小川が溺れた若い粉屋職人に子守歌を歌い、その水の中で永遠の安息へと優しく迎え入れるという、切なくも美しい結末の楽曲です。
ピアノ伴奏は揺りかごのようなリズムで小川の絶え間ない流れを表現し、声楽パートは悲しみの中にも穏やかな静謐さをたたえて展開されます。報われぬ愛と絶望のテーマを不思議な慰めの別れへと昇華させた、歌曲集レパートリーの中でも最も心に響く終曲のひとつです。
作曲年
1823
カタログ番号
D.795
出典
パブリックドメイン