「ラクリモーサ」は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの《レクイエム ニ短調》K.626の中で最も感動的な楽章で、1791年の彼の最後の未完の作品です。「ラクリモーサ」はラテン語で「涙の」を意味し、レクイエム・ミサの「怒りの日」続唱の一部です。
モーツァルトは1791年12月5日の死去までに、ラクリモーサの最初の8小節のみを完成させたと伝えられています。残りは弟子のフランツ・クサーヴァー・ジュスマイヤーによって補筆されました。しかし、その冒頭の8小節は西洋音楽全体の中でも最も深く心を動かす楽節のひとつであり、脈打つようなオーケストラ伴奏の上にニ短調の下行旋律が悲嘆そのものを体現しているかのようです。
12/8拍子が生み出す穏やかに揺れるリズムは、落ちる涙と荘厳な行列の両方を想起させます。声楽パートは静かな祈りから圧倒的な感情の高まりへと展開していきます。このピアノ編曲は、この象徴的な作品の本質を捉え、その並外れた美しさを鍵盤楽器の演奏者にも届けます。
作曲年
1791
カタログ番号
K.626
出典
パブリックドメイン