「憂愁」(Wehmuth)は、ロベルト・シューマンの《リーダークライス》Op.39の第9曲で、1840年に作曲されました。テキストは、その自然描写でシューマンに深い霊感を与えたドイツ・ロマン派の大詩人ヨーゼフ・フォン・アイヒェンドルフによるものです。
ホ長調のこの繊細な歌で、詩人は楽しげに歌っているように見えても、心の奥では密かに涙があふれ、それが安らぎをもたらすと告白します。音楽は、揺れるようなピアノ伴奏の上に穏やかに流れる声楽旋律を配し、満足感と隠された悲しみの両方を暗示しています。歌うこと — 一見喜びの行為 — が同時に深い悲しみの表現でもありうるというパラドックスを探求しています。
シューマンの《リーダークライス》Op.39はレパートリーの中でも最も優れた歌曲集のひとつとして広く認められており、「憂愁」はその中でも最も親密な瞬間のひとつです。この歌の簡素さは見せかけであり、穏やかな表面の下には、芸術と感情の関係についての深い瞑想が横たわっています。
作曲年
1840
作品番号
Op. 39, No. 9
出典
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